合併手続きが終わり、さあこれからというときに、とんでもないことが起こりました。ノアに空き巣が入り、さらにノアを利用している A 君が詐欺にあうという事件が勃発したのです。以下その経緯を報告します。

空き巣が入ったのは、9月10 日だと思われます。カギをこじ開けたり、窓を壊して侵入したのではなく、留守中に隠してあった合いかぎを使ったか、家人のすきを狙って侵入したようです。別の場所にも現金があったのですが、他を物色した形跡は全くありませんでした。盗られたのは A 君の財布(十数万円入っていた)、印鑑、キャッシュカード、B 君の財布に入っていた現金(2 万円ほど)だけで、他の場所を物色した形跡はありませんでした。被害に気付いたのは 11 日の朝で、すぐに寄居警察に通報しました。駆け付けた警官は、状況から内部の事情に詳しい者の犯行とみなし、A 君や B を疑いましたが、二人とも知的障害があり、通帳や印鑑を使って預金を下ろすことはできません。第一、自分のお金を盗む理由もありません。いずれにしろ、通帳と印鑑が盗まれていたため、すぐに銀行に取引の凍結を要請しました。

15 日に A 君の通帳とキャッシュカードを再交付するため、A 君から委任状をもらって世話人を代理人として、銀行に申請に出向いたところ、A 君の本人確認のため、免許証か健康保険証を持参するよう言われました。そこで、A 君に保険証を求めたところ、「なくした」の一点張りで紛失した理由は話してくれませんでした。しかし、療育手帳で本人確認ができ、
何とか再交付の手続きができました。安心したのもつかの間、その日の午後貸金業者の M
社から、契約手続き完了報告書が書留便で届きました。驚いて本人に尋ねたところ、契約していないとのことでしたので、すぐに M 社に電話したところ、守秘義務があるので本人でなければ話せないとのことです。そこで、電話を本人に代わったところ、その応答から保険証を友人に貸したことが分かりました。すでに 30 万円を貸し出しているため、返済しなければ解約には応じられないとのことです。さらに 25 日には I 社からも契約手続き完了手続きが届きました。I 社に電話し、本人から保険証を盗られたこと、契約をした覚えはないことなどを伝えましたが、契約は完了しており既に 50 万円貸し出したとの返答でした。その後 A 君のスマホを使って 20 万円程のネットショッピングがなされていることも分かりました。このため、これらの被害届を出しに警察に出向いたのですが、警察からは「被害者はカード会社や電話会社になるので、お宅からは被害届は出せず事件化は出来なません」と言われました。確かに会社は成りすまし犯に騙されたと言えますが、お金は A 君に請求するのですから、会社は儲かりこそすれ損はしません。警察の説明には納得できなかったのですが、引き下がるしかありませんでした。私たちは空き巣も含め、保険証を借りた友人の犯行と確信していますが、証拠もありません。そこで、熊谷にある県の消費生活センターに相談したところ、寄居町にも消費生活相談員がいることを教えてもらいました。寄居町の相談員の勧めで、カード被害やネットショッピングへの対応は、弁護士にお願いすることにしました。ところが、本人は知的障害のため、弁護士と直接相談できないため、私が成年後見人になり、本人に代わって弁護士と相談する必要があるようです。成年後見人の認定や選任は裁判所が決めることですので、私が後見人になれる保証はありません。先ず A 君が成年後見を必要とするか否かを、精神科で診断してもらい、必要だと判断されたら診断書をもって裁判所に申し立てを行うことになります。今後は弁護士への依頼や報酬、成年後見に向けた経費など多額の費用もかかりますが、仕方ありません。

こうしたやり取りの最中、犯人とおぼしき友人から、100 万円よこさないと家族を殺すか、家に火をつけるとの脅迫メールが届きました。これは、犯罪ですのですぐに被害届を出し、事件化して警察が動き始めています。放火の恐れや家族の身の安全が脅かされていますので精神的に追い詰められていますし、行動も制限されています。1日も早く犯人が捕まるのを節に願うのみです。

今回の事件で分かったことは、警察、消費生活センター、弁護士などそれぞれ守備範囲があり、限界もあるため、それらをうまく組み合わせて問題解決の図るしかないということです。また他人の健康保険証があれば、無人の貸出機で多額の借金ができること、他人のスマホでショッピングし、決済もできることなど、最近の情報を知らなかったのがうかつだったと反省しています。つくづく、知的障害のある若者など弱者を犯罪被害者や加害者にしないよう守ることは、容易でない時代になったことを痛感した次第です。