私は回復の見込みがなくなったら、酸素吸入や胃瘻など延命措置はして欲しくないと願っています。

そのためには、家族に文書で延命措置を拒否する旨を伝えておく必要があると本に書いてありました。かし、実際には本人の意思に関わらず延命措置が講じられてしまうようです。たとえば、急に様態が悪化したら、延命措置を本人が願わないことを承知している家族でも、救急車を呼ぶでしょう。病院では自己呼吸が困難と判断されれば、救命処置として酸素吸入などが施されることになります。酸素吸入を外せば、死ぬのは確実です。そうなると、家族が訴えても医師は酸素吸入を外すことはないでしょう。つまり、救急車を呼んだらダメなのです。

ならどうするかというと、専門の在宅診療専門病院に連絡し、対応してもらうしかないそうです。ところが、そんな病院は全国にいくつもなく、仮にあったとしても家から3km以内でないと受け付けてくれません。したがって、延命措置を回避するには、家族が救急車を呼ばず、天命を待つしかなさそうです。しかし、そんな意志の強い家族はいないでしょう。私だって苦しむ家族を目の前にすれば、急いで119番通報します。延命治療の甲斐なく、直ぐに死んでしまえば良いのですが、何日も何ヶ月も機械のおかげで命を永らえることもあるでしょう。そうなると、本人はもとより付きそう家族も辛いものがあります。

ではどうしたらよいのでしょう?

先日行った井戸端会議で皆さんの意見を伺ったところ、「ポックリ死ねれば良いが、どうなるかは分からない。分からないいことを心配するより、今をいかに大切に生きるかが大切なんだ。」という意見が大勢を占めました。確かにそのとおりなのですが、イマイチ納得がいきません。我が家の 3km以内に在宅診療病院ができることを願うばかりですが、その可能性は限りなくゼロに近いでしょう。団塊の世代が大量死する時代は目前に迫っています。その時はベッド数が足りなくて、延命措置どころか入院も拒否される可能性が大です。治る見込みの少ない高齢者には、延命措置は講じないのが当たり前の時代になるかもしれません。それもなんだか寂しいものがありますね。