今年から始めた「井戸端会議」は毎回5名前後の方が参加されています。その中に90歳を超えるお年寄りがおられるのですが、いつも戦争時の国による天皇崇拝の洗脳や凄惨な日々の体験を語り、戦争は絶対してはならない、それを語り継ぐことが、当事者の責務だとおっしゃいます。私は戦後生まれの団塊の世代ですので、戦争を体験したことはありません。戦争の悲惨さや苦しさは理屈の上では、十分理解できるのですが、体験した者としなかった者とでは、その重みが違います。ですから、私たちも自分自身の体験を伝える責務があると思うのです。私を例にとると、虫と遊んだ体験から生きる力を得ました。里親を体験したことから、里親制度についての様々な問題を悟ることができました。それを伝えなければとの思いから、里山体験プログラムや里親サロンを行うようになりました。体験者でなければ分からないこと、体験者だからこそ説得力を持つことがたくさんあります。NPO 法人ノアの活動の一環として、今後はこれまで以上に当事者の声を発信する必要があると考えます。

そんなこともあって、今号では松木さんと南部さんに寄稿をお願いしました。それらへのご意見や感想などをお寄せ下されば幸いです。みんなが言いたいことを言い合う、言うべきことをしかるべき所に伝える、互いに支え合う地域づくりを実現するためには、当事者が生の声を発信することが肝要ではないでしょうか?