今年こそ全ての都府県でウスバキトンボの初見日を収集したいと願っていたのですが、8月15日現在22都道府県の情報しか集まりませんでした。今年で3年目ですが、これまで石川県、栃木県などいくつかの県では、全く情報が集まりませんでした。初見日記録の空白県が多いとはいえ、初見日の差異により南から北へ広がる様子が垣間見えます。目下知人にメールで各地の発生状況をお尋ねしていますので、それらを含め今年の報告書ではウスバキトンボの移動、分散についての仮説を提示したいと考えています。また、今年は関東を中心にウスバキトンボが異常に少ないように思います。本種の主な繁殖場所は水田や屋外の水泳プール、公園のコンクリート池など人工的な水辺を主体としています。水田では農薬が使われ、本誌に松木さんが述べているように学校のプールの減少など、ウスバキトンボの繁殖場所が急減する恐れがあります。

一方、アキアカネは昨年大量に羽化した長野県伊那市の水田を案内して頂いたのですが、今年は極めてわずかしか羽化しなかったとのことでした。山ではそれなりにアキアカネが見られるようですが、減少傾向は加速するような気がします。秋になると山からアキアカネが降りてきて、市街地でも見られることでしょう。9月の上旬~中旬には電線や、高い木の枝先など高所で羽を休めている姿を見かけると思います。皆様がお住まいの地でアキアカネが見られたかどうか、毎年チェックしていただくことで、アキアカネの減少を実感されるのではないでしょうか?