早いもので今年も 1 か月が過ぎました。今冬は記録的な低温に見舞われていますが、皆様 にはお元気で、お過ごしのことと存じます。当会にとって、昨年は合併手続きや「憩いの家 ノア」の空き巣騒ぎなど、色々苦労が多く落ち着かない 1 年でした。今年こそは腰を落ち着 けて、法人設立の目的の実現に向けて歩みたいと願っています。今年もよろしくご支援下さ るようお願い申し上げます。
新年度を迎えるにあたり、今年の大まかな活動方針をお伝えします。

【活動の目的】

当会設立の目的として定款の3条に「この法人は、年齢や障害の有無にかかわらず、すべての人が自然の恵みを分かち合い、相互に支え合う地域社会の創出に寄与することを目的 とする。」としています。この目的を一言でいうと、互いに支え合うような小さな共同体を 作り出すということです。
共同体といっても何も、組織的な集団を作るといった大げさなことではありません。 「支え合い」をキーワードにしたネットワークを作ることです。
私は世の中には強者と弱者がいると考えます。最近は自己責任とか自立が重要視され、他 人に助けてもらうことは、恥ずかしいことであり、弱者だと捉える風潮が高まっているよう に感じられます。今日の日本の社会では弱者が大半を占め、少数の強者によって社会が動か されている気がします。そして、弱者は強者の仲間入りを果たそうと、もがいているのが現 状ではないでしょうか?
当会の事業の種類の一つに「自立困難者の就労及び生活支援事業」という項目があります。 実は私自身が自立困難者だと考えています。財産はなく生活資金は年金のみで、子供たちか らの世話も期待できない年寄りの私は、今後の生活に不安を抱いています。同じ不安を抱える高齢者は周囲にたくさんいるのではないでしょうか?一方、若者も企業等に就労して安 定した収入を得、アパートなどを借りて一人で生活し、やがて伴侶を得てマイホームを作る というライフスタイルの実現が困難な時代です。とりわけ、障害を持つ若者、児童養護施設 や里親家庭などで育った若者、人とのコミュニケーションを取るのが苦手な若者にとって、 自立生活がしづらい社会になっています。若者サポートステーションなどの支援機関では、 資格の取得や、就労訓練、コミュニケーション力のアップなどの就労支援事業を行っており、 そうした支援で誰もが自立できれば問題はないでしょう。しかし、引きこもりや精神障害な ど、働きたくても働けない若者もいます。頑張りたくても、頑張れない若者もいます。里親 家庭や養護施設で育ったことは本人の責任ではありません。親がいる若者も自力で生きて いかなくてはならない時が来ます。障害があれば障害者施設の入居が可能でしょうし、お金 があれば何とかなるかもしれません。しかし公的支援を受けるほどの障害はなく、かといっ てお金もないという若者や高齢者には支えが必要です。弱い立場におかれた若者や高齢者 が生きていくために、NPOが中核となって弱者同士で支え合うコミュニティを作り出す必要 があると思うのです。

【憩いの家ノア】

そのコミュニティづくりのテストケースとして取り組みを始めたのが「憩いの家ノア」の 活動です。
人間が生活するためには1住まい、2食べ物、3助け手、4お金の4つが必要だと思うの です。では、どうしたらこれらを同時に確保できるのでしょうか?
住まいは今後空き家が増加しますので、空き家を活用することにします。食べ物も耕作放 棄農地が増加しますので、それを借りて野菜やコメなどは自給します。助け手も相手を助け たいし、自分も助けてもらいたいと願う人を募ることにします。問題はお金の確保です。こ れまで、むさしの里山研究会ではこうした目的を達成するため、レストランや喫茶店を運営 したことがありますが、資金調達が出来ず廃業に追い込まれました。資金調達は容易なこと でなく資金調達の見通しも立たないことを経験しました。しかし、諦めるわけにはいきませ ん。再度の挑戦が「憩いの家ノア」なのです。
現在「憩いの家ノア」では、障害を持つ二人の若者が、3人の有償ボランティアの支援を 得て生活しています。ノアの利用料は開設以来月額1人6万円で運営してきました。6万円と いう額は障害者年金相当額で生活するためと考えたからです。しかし、この金額では法人の 持ち出しが増えるばかりで、次年度の運営は困難です。このため、今年の1月から月額8万円 に値上げし、ボランティア謝金の額を9万円から7万円に減らして、次年度も継続すること にしました。現在の利用者は非正規ですが就労しているため、8万円の利用料でも十分やっ ていけるためです。しかし、それでも年額40万円余り不足します。さらに今後、障害者年金 も就労所得もないという無収入の若者が利用したいと申し出た場合、どうするかという問 題も生じます。こうした若者を受け入れるためには、利用料以外の収入源を確保するか必要 があります。「憩いの家ノア」での最大受け入れ人数は4名です。利用者が何名になるのか?
どんな若者が利用するのか?世話人が何人見つかるのか?世話人の報酬はいくら払えるの か?など未知数が多く、なかなか計画が立てられないのが現状です。とりあえず、2018年度 は現在の2名の利用者と3名の世話人で運営することを前提とし、皆様の助けを得て不足額 の40万円を調達することを目標とします。そして今後助けて頂きたい内容を具体的に示し、 支援の輪を広めたいと考えています。「憩いの家ノア」をテストケースとし、第二、第三の 住まいづくりにチャレンジするつもりです。